村での暮らし、わたしの1日 ~エルサルバドルのイサマーちゃん~

2013.06.03

サンアグスティン地図

チャイルドからのお手紙や成長報告を通して、支援地域に暮らす子どもたちの状況を想像されることがあるかと思います。

今回は、エルサルバドルのサンアグスティン地域開発プログラム(以下、ADP)に暮らす、イサマーちゃんの1日を通して、チャイルドの生活の様子をご紹介します。

チャイルドのイサマーちゃん(10歳)は、首都のサンサルバドルから東へ約100キロにある、ウスルタン県サンアグスティン郡に暮らしています。

彼女は、現在小学校5年生のとても活発で明るい女の子です。お母さんと兄、姉、従妹と7人で暮らしています。

起きて身支度をするイサマーちゃん
朝ごはんを食べるイサマーちゃん

【5:30】
起床。
顔を洗い、白いブラウスと青いスカートに着替えます。

【6:15】
朝食。
豆と料理用バナナ、白パンを食べます。

お母さんにキスをしてから学校へ出発です。

イサマーちゃんのお母さん(42歳)はシングルマザーです。
養鶏場で働いて、生計をたてています。

【7:00】
登校。
親友のマリアちゃんとエリザベスちゃんと待ち合わせて、一緒に歩いて学校に行きます。

【7:15】
毎週木曜日には、ほかの生徒と一緒に学校を掃除します。

【7:30】
授業が始まります。
4~6年生合同のクラスで、先生は3学年掛け持ちです。
イサマーちゃんは、算数と国語が好きです。

学校をお掃除するイサマーちゃん
授業中のイサマーちゃん

【10:00】
休み時間。
ソフトボールとサッカーが好きなイサマーちゃんは、学校のチームでキャプテンを務めています。

【10:30】
サッカーの試合に勝ったチームは皆で勝利を祝い、今日最後の理科の授業に向かいます。

【12:30】
帰宅の時間です。公園で友だちと待ち合わせて、一緒に帰ります。
「友だちと遊べる公園ができたのもチャイルド・スポンサーシップのおかげです。
とってもうれしいです」

チャイルド・スポンサーシップの支援を通して作られた、この地域で唯一の公園は、
子どもたちが安心して遊べる大切なスペースです。


【13:30】
家に帰った後はお手伝い。昼食の前にトウモロコシの粉を練って作ったえさを豚にあげます。昼食後の食器洗いもイサマーちゃんの役割です。

【15:00】
ワールド・ビジョンの子どもクラブに参加。
ここでは、7~12歳の子どもたちが算数と国語の補習授業を受けています。

【19:00】
夕食。
お母さんが作ってくれた、小豆の混ぜご飯、目玉焼き、チーズを食べました。

【20:00】
就寝。
今日も勉強やスポーツを全力でがんばりました。


「私がどんな状況でも成長できるよう助けてくださるスポンサーがいるから、
とてもうれしいです。スポンサーの方に、『私は幸せです』と伝えたいです。
私は、大きくなったらお医者さんになりたいです。
治療を必要としている人たちを、助けることができるからです」
と、イサマーちゃん。

サンアグスティンADPでの支援活動

子どもクラブに参加しているイサマーちゃん
子どもクラブに参加しているイサマーちゃん

エルサルバドルでは海外への出稼ぎが多く、その数は総人口の3割とも4割とも言われています。そのため、移民となって帰国しない両親を持つ子どもたちも多くいます。地域で見習うべき大人がいないことから、薬物、アルコール依存に引き込まれる若者が多いことが社会問題となっています。

サンアグスティンADPでは、栄養不良となったり犯罪に巻き込まれる子どもが多く、この状況を変えていくために、地域の問題やその解決策などを住民と話し合い、支援活動を実施しています。子どもたちが安心して学び、健やかに成長できるよう、ワールド・ビジョンは青少年の育成に特に力を入れて活動しています。

プロジェクトの成果が目に見え始めたとき、人々に大きな喜びがもたらされ、明日の希望へと繋がっていきます。地域が抱える問題はまだまだ多く、複雑でもありますが、ワールド・ビジョンと地域が手を取り合って、子ども達の健やかな成長と地域の発展に向けて、着実に前進しています。



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