多くの命は救えるはず
家族とコミュニティで可能な「予防」と、基礎的な「治療」の提供があれば、 子どもたちの命を救うことはできるはずだと言われています。
5歳未満児死亡の主要な要因である肺炎、下痢、マラリア、妊娠期・出生時・新生児期合併症は、すべて予防可能であり、支援をすることで死亡数の削減が期待できます。
家族が、子どもを病気から守り、健康を保つことができるよう、知識や情報、必要な手段を手に入れられることが大切です。予防接種や適切な栄養補給、母乳育児、日常的な石鹸による手洗いの励行、適切な薬の迅速な服用等、これらは高度先進的な対策を必要とするわけではありません。基礎的な対策が確実に実行され、これらの対策をより着実なものとするためには、コミュニティ・ヘルス・ワーカーが適切に訓練を受け、保健システムを強化することが不可欠です。
また、子どもの死亡率の相対的な格差は、四半世紀の間で大きな変化がなく、サハラ以南アフリカで生まれた子どもたちは、高所得諸国で生まれた子どもたちと比べて、5歳未満で命を落とす確率が10倍も高くなっています(出典:UNICEF 2019)。
世界中のすべての子どもたちが「子どもの権利条約」に掲げられている「生きる権利」を保有しており、条約締約国は、子どもたちの生存及び発達を可能な最大限の範囲において確保することが求められています。子どもたちの命と健康を守るに、子どもたちの家族やコミュニティ、政府それぞれが役割を果たすことが大切です。