2013.07.04
シリアの情勢に回復のきざしは見られず、家を失い周辺国へ逃れる難民の数は今も増え続けています。
これまで約96,000人がシリアの内戦により命を落としており、家を失い国内避難民となった人々は760万人以上、ヨルダンやレバノンなどの周辺国へ逃れて難民となった人々は160万人に達しています。
内戦により地域社会が破壊されただけでなく、学校や病院も攻撃の対象となっており、シリアの総人口2,200万人の約3分の1にあたる人々が困難な状況に置かれています。彼らは、荷物を詰める間もなく、着の身着のままで逃れてきましたが、たどり着いた避難先には何もありません。
テレビのスクリーンでみる破壊された人気のない町々は、シリアを襲っている大惨事のごく一部に過ぎません。人々の中には、必要な医療サポートや衛生環境の整っていない場所で出産せざるを得ない母親や、兵として戦闘に巻き込まれていく少年もいます。
シリアの内戦により家を失った人々は、920万人以上。その半分以上は子どもたちと言われており、子どもたちは地域社会や家族から引き離され、教育を受ける機会を失い、成長の機会から取り残されています。
また、児童労働などの搾取を受ける危険にもさらされており、子どもたちが安心・安全に過ごすことができる場所が必要です。内戦がいち早く終結することを願う一方で、支援も一刻を争う状況です。
ワールド・ビジョンは、これまで13万人の人々に支援を届けてきましたが、支援を必要とする人々は日々増えており、今後、数カ月の間に、30万人の子どもたちを含む50万人の人々に支援を届けていく必要があります。
ワールド・ビジョンはシリア国内、また周辺国へ逃れた人々のために、避難キャンプの建設と避難地域での水・衛生環境の整備、食糧支援活動などを行っていきます。