インドは、パキスタン、中国、
ネパール、ブータン、
バングラデシュ、
ミャンマーと国境を接し、約12億人(世界第2位)の人口をもつ南
アジア最大の国です。地域開発プログラム(ADP)を実施しているタミル・ナドゥ州プドゥコッタイ郡プドゥコッタイ地区は、ベンガル湾に面する商業都市チェンナイから南へ400Km程の場所に位置し、タミル語が広く使われています。
支援地域では女性の社会的地位が低く、多くの場合物事の決定権や家計は男性が握っています。
ワールド・ビジョン・ジャパンは、特に
貧困に苦しむ世帯を対象にした収入向上支援やライフ・スキルプログラムを実施しました。その結果、
地域の大人たちが、子どもたちの生活改善のために声を上げ、行動を起こすようになりました。アルコール依存症の治療プログラムに参加した、2児の父親のペリヤサミーさんは、次のように振り返ります。
「以前、石工として働いていた頃は、ほとんどのお金をお酒に費やしていました。家族のための食料は常に不足し、妻と子どもたちは私を怖がっていました」
ペリヤサミーさんは続けます。「妻に勧められ、ワールド・ビジョンのスタッフにも支援してもらい、私はアルコール依存症の治療プログラムに参加しました。このプログラムを通して、私は自分の人生を取り戻すことができました。
今はもうアルコール依存症ではありません。魚を売って十分な収入を得て、子どもたちに栄養のあるものを食べさせることができています。村の人々は私の変化に驚き、私の姿を見て、多くの依存者が治療を受けるようになりました」
プドゥコッタイADPのマネージャー、ジョンソンからは、次のようなメッセージが届いています。
「プドゥコッタイ地域の子どもたちをご支援くださり、ありがとうございます。2017年の最大の成果は、栄養ある食事の提供や予防接種、衛生習慣の普及などの活動を通して、妊産婦と乳幼児の健康状態を改善できたことです。このように成果が出ている一方で、農村部では衛生指導が依然として課題となっており、このための取り組みが必要です」