(2018.09.03)
2018年7月28日(土)~8月5日(日)に、ウガンダの支援地訪問ツアーを開催。21名のチャイルド・スポンサーが参加し、キルヤンガ地域開発プログラム(以下、キルヤンガADP)とナラウェヨ・キシータ地域開発プログラム(以下、ナラウェヨ・キシータADP)を訪問しました。
チャイルドと面会の様子、それぞれの支援地の訪問の様子をご報告します。
そして、いよいよチャイルドと家族との対面です。同じ支援地内でも、チャイルドはそれぞれ異なる言葉を話すため、現地スタッフや住民ボランティアによる通訳のサポートを受けつつチャイルドや家族と会話し、お持ちくださったプレゼントを渡したり、一緒に遊びながら、楽しいひとときを過ごしました。
平和構築クラブ"Peace Road Club"の活動
小学校を訪問し、平和構築クラブの活動を視察しました。この小学校は、WVJの支援によって校舎の建設、備品の提供、校内のトイレの整備が行われるとともに、子どもたちのライフスキル向上のための支援が行われています。その一つが、「平和構築クラブ」です。
支援地は国内外からの移住者が多いため、異なる言語や文化を持つ複数の部族が一緒に暮らしています。そこで起こる部族間の対立を減らすため、子どもたちは「平和構築クラブ」を通して、多様性やお互いを尊重すること、男女平等(とくに女の子も教育を受ける権利があること)や、問題解決能力などを学んでいます。訪問時には、クラブで学んだことを歌や踊り、スピーチ、詩を通して発表してくれました。そして、平和構築クラブの活動を象徴するのが、平和の木(Peace Tree)です。葉の部分に子どもたち一人ひとりの夢や願いが書かれています。「この地域で平和に、調和をもって暮らしていきます」という、子どもたちの力強い言葉、自信にあふれた表情が印象に残りました。
食品加工のデモンストレーションと食品加工工場の見学
支援地では多くの住民が農業に従事しており、バナナ、じゃがいも、さつまいも、豆などが主な作物です。農家の生産者組合が機能しており、農作物の共同生産・販売や、市場との連携強化などさまざまな活動に取り組んでいる様子を見ることができました。乾期にも作物を育てられるよう、支援によって移動式のスプリンクラーが導入されました。生産者組合では貯蓄グループも形成され、きちんとお金を管理するよう専門家のアドバイスを受けながら活動していました。
今回、農家の女性から自宅農園で採れたさつまいも加工の実演をしていただきました。
女性の説明によると、まず家庭用のスライサーでさつまいもを薄切りにし、天日干しにした後、粉末にして保存します。さつまいもの粉末から、ドーナツ、おかゆドリンク、かりんとうのような揚げ菓子、ケーキ、ソース、と何種類もの加工品ができ上がりました。さつまいもは、生のままでは数日で傷んでしまいますが、粉末にすると1週間程度保存がききます。各家庭でこのような加工を実践することで、作物の収穫量が少ない乾期も食料を確保でき、とくに子どもたちがお弁当として学校に持参することができます。加工品を試食したスポンサーからは、「自然の味で美味しい!」との声があがりました。
また、ヤマザキ「ラブ・ローフ」募金の支援によって建設されている食品加工工場も視察。まだ完成前でしたが、技術責任者から説明を受けながら、工場内部を見学しました。工場はソーラーパネルによる電力を使い、完成後は、家庭で採れた作物を工場に持ち込めば、機械を使って一気に加工(スライス→乾燥→製粉)することが可能となります。また、将来的には加工製品を商品化することを目指しているため、各家庭から作物を買い取れば、各家庭の収入向上にもつながります。
広大で肥沃な土地にはおいしい作物が育っていました。収穫後の作物をより効果的に使い、より良い生活になることを願っています。
工場の内部は、入り口から農作物の貯蔵室、スライスして洗う場所、食品乾燥機、製粉とパッケージ詰めの部屋に分かれており、行程を進んでいくと、最後に製品を運び出せるような導線になっています。
地域の人々が実際に行っている作業(ワーク)をお手伝いする機会がありました。
この地域で唯一の診療所の清掃と、診療所付近に住む高齢者世帯のための水くみ作業です。通常この活動は、子どもクラブの地域貢献活動の一環として行われています。掃除も水くみも、まずは診療所の敷地内にある井戸から水を汲んでスタートします。今回は4つの家庭にそれぞれ水を届けました。清掃は、待合室の床をほうきで掃いたり、ブラシをかけてきれいにしました。