(2018.03.23)
深刻な食糧危機の影響を最も受けた地域である南スーダン北部に位置するワラップ州において、栄養不良の5歳未満児および妊娠・授乳中の母親の栄養状態の回復に取り組みました。
コミュニティ栄養ボランティアが5歳未満の子どもと妊娠中・授乳中の女性の栄養状態を計測し、栄養不良の度合いにより「中度急性栄養不良(MAM)」「重度急性栄養不良(SAM)」「合併症を伴うSAM」の3グループに分け、MAMの対象者には栄養が強化された食糧を提供し栄養不良から健康な状態に回復させる治療を実施しました。
SAMの子どもには栄養治療食の提供と合併症を伴う場合には、重度栄養不良治療センターにて入院治療を行い、栄養不良により命の危機にあった子どもたちの回復をサポートしました。
「病気がちだった子どもたちが元気になりました!」
マクエールちゃん(12カ月)のお母さんであるアチュットさんは、以前に栄養不良で子どもを亡くした経験を持つお母さんです。ワールド・ビジョン(WV)から支援を受ける前と後での気持ちの変化を話してくれました。
「支援を受ける前は、私も夫も仕事がなく、十分な食事を子どもたちに与えることができなかったため、子どもたちは病気がちでした。事業で支援を受けるまでは、子どもたちの病気の原因が栄養不良によるものだとわかりませんでした。
WVからは、子どもたちの栄養状況の回復のために、様々な形で支援を受けました。1歳のマクエールはピーナッツバターに似たペースト状の栄養治療食、ほかの兄弟も栄養ある食べ物をいただきました。乳幼児の食事の取り方、水衛生などについても教えてもらい、バランスのとれた食事を家族に食べさせることができるようになって、家族の健康状態が良くなりました」
「心も体も健康で、明るく元気になりました。ご支援くださった方に感謝を伝えたいです」
WVからの支援がきっかけで、何か希望や夢を持つことができたかどうかも聞いてみました。
「支援のお蔭で、私の子どもたちは心も体も健康で、明るく元気になりました。最近では薬を買うことがなくなったので、少しずつ貯蓄を始めました。薬を買わずにすみ、子どもたちの将来にお金を貯めることができます。
ご支援をくださった方々、またワールド・ビジョンに感謝を伝えたいです。私の子どもたち、家族、コミュニティに困難な状況から回復する大きな機会を与えてくれました。私たちが大変な状況にある時に助けられましたし、この事業が続くことを願っています」
今年も南スーダンでは昨年以上に全国規模で食糧が不足し、多くの人々の栄養状況が危ぶまれています。
今後も栄養、水・食糧支援を継続していきます。引き続きご支援をお願いします。
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