(2017.06.01)
チャイルド・スポンサーシップによる支援が終了し、ワールド・ビジョンが撤退した後は、支援によって力をつけた住民組織や行政関係者、そして子どもたちやその保護者が活動を引継いでいきます。支援の成果を地域に長く残し、発展させていくためには、その地域の人々自身が主体的に考え、行動していかなければなりません。そのために、卒業準備期の5 年間は、地域の組織作り・強化と人材の育成に重点的に取り組みます。
★ケニア オレントン地域開発プログラム (2003 年~2017 年9 月)
支援地域は首都のナイロビから西へ150 キロメートル、車で約2 時間の北ナロク県マウ郡。住民の多くがマサイ族で、農業や家畜の飼育で生計を立てています。
①地域の組織作り・強化
これまでの支援により、学校の教育環境や教育の質が向上してきました。この
成果をこれからも地域の学校に残し、さらに向上させていくために、保護者や
地域のリーダーから成る「学校運営委員会」への研修を教育省と協力して各学
校で行っています。資金や教材の管理方法、親や生徒への説明責任の果たし方、
教育の質を向上するためのカリキュラムの見直しなど、今後の学校運営に必要
な知識と能力を委員会のメンバーに身につけてもらうことが狙いです。
②人材の育成
各家庭を回って健康管理に関する知識を普及したり、子どもたちの身体測定を
行って栄養や発達の状態を把握し、必要に応じて地域の保健センターへ紹介す
るなどの役割を担う、「地域保健ボランティア」の存在が極めて重要です。今
後も、地域の人々の健康管理のために活躍が期待される地域保健ボランティア
の育成にも、力を入れています。
【第1期】2005年- 2008年
チャイルドの登録、住民組織づくり、施設建設、保健衛生・栄養・教育・収入向上等の研修、啓発
【第3期】2013年- 2017年 【※卒業準備期】
第2期での活動の継続や持続的発展に向けた体制づくり、地域住民の主体性を伸ばす研修、地方行政や現地NGO等との連携強化、財源確保のための働きかけ等
【支援卒業!】2017年