2014.07.29
今年から、7月30日は国連薬物犯罪事務所(UNODC)により、「人身取引反対世界デー」として制定されました。人身取引の問題を世界中の人に知ってもらうため、キャンペーンが展開されます。
人身取引は深刻な人権侵害であり、国際社会から重要課題として認識されています。2007~2010年の間、118カ国にて、136の国籍の人身取引被害者が確認され 、被害者数は現在2,700万人に上るとも言われるなど 、世界中で発生している規模の大きな問題です。
ワールド・ビジョンも人身取引根絶のための活動を世界中で行ってきました。子どもの売買を防ぐための意識啓発、人身取引対策法の内容を充実するための政策提言、企業のサプライチェーンから児童労働を排除するキャンペーンなどが各国のオフィスで行われています。
また、特に人身取引の問題が深刻であると言われるアジアのメコン地域諸国(カンボジア・タイ・中国・ベトナム・ミャンマー・ラオス)にて、人身取引の予防・被害者の保護・政策の分野での対策事業(End Trafficking in Persons :ETIP)も行っており、日本からは池内スタッフがカンボジアに派遣され、被害者の保護分野での活動に従事しています。
日本国内では、より多くの人にこの問題を知ってもらうためのセミナーの開催や、日本政府に対し、人身取引の解決に向けより強いコミットメントを求める提言活動を行ってきました。この「人身取引反対世界デー」制定を機に、より多くの人がこの問題について声をあげ、世界中から人身取引が根絶されることを強く望みます。
人身取引とは
'Blanket'(人身取引に関するワールド・ビジョン作成の動画(英語のみ))
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