東日本大震災 第34報~第36報

2011.05.11

第36報:南三陸町の子どもたちに、学用品を届けました!(2011.05.11)

学用品について説明する山野スタッフ(左)

5月10日(火)、宮城県南三陸町の各小・中学校で、例年よりも1カ月遅れて始業式が行われました。東日本大震災により校舎が全壊してしまった名足(なたり)小学校では、同校区内の伊里前小学校の一部を借りての学校再開となり、震災から約2カ月ぶりに、子どもたちが登校しました。

ワールド・ビジョン・ジャパンでは、子どもたちに少しでも安心して、楽しく新学期を過ごしてほしいという願いから、南三陸町のすべての小・中学校に通う子どもたち1,183人に、学校再開にあわせて学用品を届けています。

学用品には、世界の子どもたちからのメッセージも同封されています

生徒の皆さんが学用品をわくわく取り出すようす

当日は、ワールド・ビジョン・ジャパンのスタッフが名足小学校の6年生のクラスを訪問、学校を代表して、学用品を受け取っていただきました。
「今回お届けした学用品は、日本だけでなく、世界のたくさんの方々から寄せられた募金から贈らせていただきました。世界のたくさんのお友だちが、皆さんのことを応援してくれています」と、山野スタッフ。

学用品には、ワールド・ビジョン・ジャパンの支援地域の子どもたちから送られたメッセージも同封されています。受け取った生徒の皆さんは、嬉しそうに、クラスの友だちと中身を見せ合っていました。


ワールド・ビジョン・ジャパンでは、子どもたちへの学用品支援のほか、学校の授業に必要な教材や備品を、大きな被害を受けた学校に支援しています。

第35報:岩手県の仮設住宅に、最初の生活支援物資を届けました! (2011.05.10)

生活支援物資(一部)

東日本大震災によって住宅を失った方々のために、岩手県・宮城県・福島県で約72,000戸の仮設住宅が必要とされており、各県で建設、被災された方々の入居が進められています。

仮設住宅に入居される方々に、少しでも安心して新しい生活を始めていただきたいという願いから、ワールド・ビジョン・ジャパンでは岩手県、宮城県の仮設住宅に入居される計15,100世帯に、当面の生活に必要な下記の生活物資を支援します。提供品目や対象世帯については、重複や内容に差が出ないよう、各県庁、県内で活動する他の支援団体と調整しています。

そして5月6日(金)、岩手県宮古市の愛宕公園に建設された仮設住宅に入居されている、81世帯190名の方々に、最初の生活支援物資を届けました!

ボランティアの方々による搬入作業のようす

生活支援物資は、購入にあたりご協力いただいた株式会社良品計画さまが、新潟県の倉庫で世帯ごとに梱包、現地への運搬を担ってくださいました。そして当日は、宮古市の社会福祉協議会を通じて参加してくださった30名のボランティアの方々と一緒に、物資を運び込んだ後、各戸を回って物品の数を確認、無事にお届けすることができました。

仮設住宅に入居された方々には今後、世帯構成に応じて、世帯ごとに必要な支援物資(例.寝具、衛生品、衣類など)をお届けしていきます。

ワールド・ビジョンの東日本大震災支援活動について、30分番組がBS12ch(TwellV)で放映されます
  5月 4日(水) 21:30~22:00   5月10日(火) 17:30~18:00  5月14日(土) 17:30~18:00 
  5月19日(木) 17:30~18:00  5月30日(月) 17:30~18:00


物資および現地派遣ボランティアの受け入れについて
ワールド・ビジョン・ジャパンでは、物資および現地派遣ボランティアの受け入れを行っておりません。



第34報:学校再開に向けて、地元中学生がボランティア活動に参加 (2011.05.09)

校舎を掃除する米山中学校の皆さん

南三陸町(宮城県)の戸倉小・中学校は、東日本大震災によって校舎が全壊してしまったため、隣接する登米市内の、廃校により使われていない旧善王寺小学校の校舎に仮移転することになりました。

戸倉小学校の子どもたちに、少しでも明るく楽しい新学期をスタートしてほしいという思いから、登米市立米山中学校の生徒さん68名が、5月10日(火)の始業式に向けて、学校再開のためのボランティア活動に参加してくれました。

世界の子どもたちからのメッセージを、翻訳して廊下に貼りました

当日は、教室、廊下、下駄箱などの掃除や、支援を通して届けられた教科書、ノート、筆記用具などの学用品を各教室に準備、新1年生の教室の装飾などを行いました。
また、ワールド・ビジョン・ジャパンの支援地域をはじめとする、世界の子どもたちから届いた応援メッセージを廊下に飾りました。応援メッセージには、米山中学校の皆さんやボランティアさんが事前に翻訳し、子どもたちが読めるように、日本語訳もついています。

米山中学校の生徒さんの中には、旧善王寺小学校の卒業生もいます。思い出深い校舎に被災した戸倉小・中学校が仮移転するにあたり、ボランティア作業にも熱心に参加してくださいました。

■米山中学校 佐藤校長先生より
「自分たちも被災を経験しましたが、何とか学校を始められています。ただ、まだこのような状況にいる中で、職員や生徒で何かできればと思っていました。今日のこの活動をきっかけにこれからも学校同士、生徒同士で、様々な活動を通してつながっていけたらと思います」

■米山中学校 佐藤先生より
「このような活動を通して自分が感じたことや、考えたことを、これからの自分たちの生活や、人生にプラスに変化させていくことが目的です。子どもたちがこの地域を離れた時でも、今と同じ思いで、自分に何ができるのかということを考え、形につなげていくために、大きな第一歩になったと思います」

ボランティア活動に参加した 米山中学校の生徒さんの感想(一部)

ボランティア活動に参加してくださった生徒の皆さん

・今日、ボランティア活動に参加してみて、この活動が誰かの笑顔をつくり、人のためになると感じました。これからも自分たちにできることを続げていきたいと思っています。今日はありがとうございました
・今日は、自分たちが支援させていただいたという気持ちで、一生懸命できました。機会があれば、戸倉小中学校の生徒の皆さんと親睦を深めて、これからも自分たちにできることを精いっぱいやっていけたらいいなと思いました
・実際に作業をしてみて、初めはいろいろな作業があって大変だなと思ったこともありましたが、やっていくうちにだんだんたのしくなってきました。また、このような機会があったら、自ら参加していきたいなと思いました

一生懸命ボランティアをしてくださった米山中学校の皆さん、ありがとうございました!

ワールド・ビジョン・ジャパンでは、東日本大震災によって被災した子どもたちが少しでも安心して、楽しく新学期を過ごすことができるよう、今後も支援活動を続けていきます。