(2017.04.25)
9000人近くの命が奪われ、800万人に甚大な被害をもたらした、2015年4月25日にネパールで発生したマグニチュード7.8の大地震から2年。ワールド・ビジョンは、今日も、被災地で困難に直面している人々に寄り添い、日常を取り戻すための支援を行っています。
ワールド・ビジョン・ネパールのナショナル・ディレクター、エリザベス・ストウは、これまでの支援と成果について、次のように話します。
「保護者のいない子どもたち、母子家庭、障がいを抱えた人や高齢者など、最も厳しい状況に置かれた人々に、資金的援助を届けることができました。これは、地域へのアクセス、選定プロセス、需要の高さなど様々な問題が絡み合い、容易な道のりではありませんでした。
しかし、支援者からの多大なるサポートと、地域の人々の復興への想いに支えられて、支援を届けることができました。
現在は、地域の人々が主体となって防災力や回復力を備えていけるよう、適切な機会や手段の提供を重点的に行っています。
大地震で、あちこちの壁や床にヒビが入り、いつ崩れてもおかしくないような学校の校舎が、ワールド・ビジョンの支援により再建されました。壊れてしまった部分が修復されただけでなく、耐震性の高い学校として生まれ変わり、子どもたちや学校関係者が安心して学校に通えるようになりました。また、この学校再建を通して、地域の人々にも「耐震性」の重要性が啓発され、防災への意識が高まりました。
「1つの学校が変わったところで、世界は良くならないですが、この学校に通う子どもにとっての世界は、確実に良くなりました。それこそが、ワールド・ビジョンの働きです」校長先生が開校式でそのように語り、溢れるほどの笑顔を見せました。
また、再建された学校に通うナビンくん(9歳)は、次のように話します。
「前までは、教室中にヒビが入っていて、怖くて勉強ができなかったけど、今は、きれいなだけじゃなく地震に強い教室になって、ぼくたちは怖がらずに勉強できるようになったよ」
ワールド・ビジョンは、安全な学習環境を整え、質の高い教育を子どもたちに提供するべく、これからも活動を続けていきます。